明日9月7日、VOV=「ベトナムの声」が設立80周年を迎えます。ハノイでは盛大な記念式典が開かれ、最高の栄誉である「ホーチミン勲章」の授与式も行われる予定です。
80年前の歴史的な出発
「ベトナムの声」放送局はとても長い歴史があります。1945年、つまり80年前にベトナムの建国の父ホーチミン主席が直接設立した、ベトナム初の放送局です。
1945年といえば、ベトナムが独立を宣言した年です。その独立宣言を全国に伝えたのが、まさに「ベトナムの声」だったのです。80年前、まだテレビもインターネットもない時代に、ラジオの電波一つで国の誕生を全国民に伝えるという、本当に歴史的な瞬間だったわけです。
VOVのドー・ティエン・シ総裁は、次のように話しています。
(テープ)
「私たちは真実を伝え、国民の団結と発展への願いを代弁する声として歩んできました。ラジオからテレビ、そしてインターネット、新聞へと媒体は変わっても、『現実に根ざし、人々に感動を届ける』という理念は変わりません」
時代と共に進化するメディア
この80年間で、ベトナムの声は大きく変化しました。戦時中の簡素なラジオ放送から始まって、今では総合メディアになっています。ウェブサイト、新聞、テレビなど、あらゆるメディアを駆使してベトナム国民に情報を届けています。
特に最近注目されているのが、デジタル技術への取り組みです。
シ総裁はこんな風に説明しています。
(テープ)
「デジタル時代のメディアは、ただ情報を一方的に流すだけではダメなんです。視聴者の皆さんと一緒にコンテンツを作る、双方向のコミュニケーションが大切になっています。視聴者の声を聞いて、そのニーズに応えるサービス業への転換が必要なんです」
そして今、ベトナムの声が目指しているのが「国家デジタルコンテンツセンター」という役割です。これは単なる放送局を超えて、ベトナムの文化や価値観を世界に発信する拠点になろうという壮大な計画なんです。
シ総裁によりますと、80年の歴史を持つ老舗メディアでありながら、常に革新を続ける姿勢こそが「ベトナムの声」の強みです。これからも国内外の人々から信頼される、美しい価値観を広める使命を果たしていくとしています。
(VOVWORLD)